無職への意志

鉄の意志、鋼の強さで働きたくない。

日本人にありがちな筋トレの間違いと日本人らしいその理由

こんにちは。ご無沙汰しています。

 

季節の変わり目ですが、皆さんはお元気ですか?私はここ1週間くらいは風邪を引いてダウンしていました。暖かくなってきたからといって寝るときに薄着になりすぎるとダメですね。

筋トレを始めてからは免疫力も向上しているはずなんですが、その点はあまり実感できておらず、まだまだ虚弱体質です。今年ですでに3回くらい風邪を引いています。

 

さて、今回はそんな筋トレに関するお話…

 

皆さんは身体を鍛えていますか?

私はここ2年くらいは趣味として筋トレを楽しんでいます。

1年半くらいは適当にやっている部分もあったのですが、ひとたび本腰を入れて勉強してみると基本的なことから間違っていた部分や知らなかった部分も多く、無駄な努力に多くの時間と労力を費やしてしまっていたことが分かり、ここ半年くらいは知識を集めることも筋トレの一部だと思って特に重視しています。

 

このブログでは今後頻繁に話題にすると思うので、同じように身体を鍛えている人やこれから鍛えようとしている人は楽しみにしておいてください。

  

さて、筋トレについて勉強すればするほど私も感じますが、日本は「筋トレガラパゴス大国」「筋トレ後進国」と言われているんですよね。間違った情報がとにかく多い。そしてただやみくもに続けて結果が出なくても改善点がないか調べようともせず、忍耐強く継続すればいずれは結果が出ると思っている人も多い。私も昔はそうだったので人のことは言えませんが…

 

ということで、今回は日本人にありがちな筋トレの間違いを一つ一つ挙げていきたいと思います。

 

 

【目次】

 

 

1.「筋肉は使えば使うほど大きくなる!」

 

とてもありがちな間違いです。

もちろん筋肉を全く使わないよりは使う方が良いのですが、使えば使うほど良いというわけではありません。むしろ逆効果です。

例えば短距離走の選手が筋骨隆々なのに対し、運動量が多いはずのマラソンの選手が細いのを見れば分かるでしょう。

有酸素運動と無酸素運動を混同してはいけません。筋肉を増やすのが目的なら運動を「量」で考えるのはやめましょう。

 

 

2.「毎日腹筋100回!継続が大事!」

 

これもよく聞く話ですが、実は間違いが詰まっていて深刻です。一つ一つ見ていきましょう。

 

  1. 回数はあくまで目安にして、ノルマにするのは良くありません。正確に負荷をかけて短時間で限界まで追い込みましょう。
  2. 毎日同じ部位を鍛えるのは良くありません。筋グリコーゲン(筋肉のエネルギー)の回復に最大72時間かかるので、同じ部位を鍛えるのは3日に1回で十分でしょう。ちなみに、腹筋をターゲットに高重量のトレーニングをするのはよほど特殊なことをしない限り不可能なのでその程度で良いですが、他の部位で高重量を扱う場合は関節や靭帯の負担も考えなければならないので、1週間に1回が最適な間隔です。上達して高重量を扱えるようになった頃に覚えておくと良いでしょう。
  3. 一般的に日本人がイメージする腹筋運動は腹筋をターゲットにするには無駄な動きが多く、背中も痛めやすいので注意が必要です。上体を完全に起こさない「クランチ」、または最近流行りつつある、うつ伏せで身体を支える「プランク」でパンプアップさせるのがオススメです。 
  4. 同じトレーニング内容を長期間続けると筋肉が刺激に慣れてしまい、あまり発達しなくなります。2~3ヶ月くらい続けたら種目や重量を変えてみるのが良いでしょう。

 

 

3.「筋トレはストイックで根性がないとできないから俺には無理…」

 

世の中のほとんどのことにおいて、一定レベルになろうとしたら辛い努力をひたすら継続する必要があるかもしれません。確かに筋トレも大きな括りでそれ自体を指して言うなら長期間続けなければ人から驚かれるほどの肉体は手に入らないでしょう。

しかし、筋トレにおいては「やりすぎは逆効果」「短時間で終わらせる方が良い」「休むのも食べるのもトレーニングのうち」「マンネリ化して刺激に慣れると効果が出づらくなる」という要素があるので、一概に「ストイックで根性がないと無理」とは言えないでしょう。むしろそのような能力は成長を妨げる足枷となることもあり、逆に効果が出ないとすぐに嫌になってしまうような人や飽きっぽい人の方が向いているとさえ言えます。身体を変えるのに重要なのはストイックさでも根性でもなく、正しい知識を得て正しい方向性で努力しようとする姿勢と合理的な思考です。

 

 

4.「キツければキツいほど効果がある」

 

これは上記のことにも通じる根本的な間違いではありますが、ここで挙げたいのは主に動作について。筋トレの動作はよく「ゆっくり上げてゆっくり下ろせ」と言われることが多いです。その方がキツいので。しかし、そもそも筋肉を大きくしたい人が鍛えたいのは「速筋」という瞬発的な動作で使われる筋肉です。また、物理的には物体を2倍の速さで上げるには4倍の力が必要になります。そして1セットあたりの時間が延びると無酸素運動から有酸素運動になってしまいます(目安しては1セットあたり遅くとも45秒以内に済ませたい)。以上のことから、できるだけ重力に逆らいながら瞬発的に筋肉を収縮させて短時間で限界を迎えるのが重要になります。

 

 

5.「○○だけでトレーニング効果が!」「○○だけでダイエットが!」

 

上記のような「筋トレはキツくてストイックにやらなければ効果が出ない」というような間違った認識が蔓延しているせいか、テレビの健康番組では高齢者のリハビリのようなエクササイズばかり紹介し、通販番組では「巻くだけ」「倒れるだけ」みたいな健康器具、「食べるだけで痩せる」みたいなサプリメントなど、とにかく楽に取り組めそうなものを売る詐欺まがいのビジネスが横行するという地獄が出来上がってしまいました。そしてそれらで期待しているほどの効果が得られなかった人々はより筋トレに対して過酷なイメージを持ってしまうでしょう。

「そんなに簡単で上手い話はないが、本格的にやってもそこまでキツくない」くらいの印象を持ってもらいたいですね。

 

 

最後に

 

今回挙げた間違いを見ていくと、何となく「日本人らしい」と思える人も多いのではないでしょうか。

「苦しい努力をすればするほど良い結果が出るはずだ」という価値観が根底にあるでしょう。そういった部分を乗り越えて始めたとしても、まるで「ノルマ」のように義務的、懲罰的、強迫的なニュアンスがついてきます。

今回はそういった気質に起因するものを挙げてみましたが、他にもありがちな間違いはいくつかあります。プロのインストラクターでさえ自然界の原理原則さえ無視した意味不明な主張を唱える人はまだまだいるようです。

まずは間違った常識を疑い、調べたり試したりして自分で見極める姿勢が大事です。日本人は常識を重んじる人が多いですが、筋トレにおいては自分がいる国が後進国であることを自覚した方が良いでしょう。まさに「日本の常識は世界の非常識」です。

もちろん私も日本人で、しかも肩書きとしてはただ筋トレについて勉強しているだけの一般人なので、私のことも信用する必要はありません。ただ、「こういう説もあるんだな」程度に頭に入れておいていただければと思います。

 

いかがだったでしょうか。この記事で筋トレに興味を持っていただいたり、何か新しい発見があったりしたなら嬉しいです。

今回はただ簡潔によくある間違いを挙げただけで「具体的にどうすればいいか」という部分まではあまり踏み込んでいないので、今後はその分野ごとに一つ一つ記事を書いていこうと思っています。楽しみにしておいてください。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。